楽園 パチンコ

楽園 パチンコ 長崎

パチンコは私の楽園である。
家にいても妻や子供に邪魔者扱いされ、休日の私の居場所はここしかない。
少ない小遣いだが、なんとかやりくりしている。
ここにくるために私の昼の食事は、毎日駅前の立ち食いソバのかけソバと決めている。
それが一番安い。
 朝食を済ませた後、家にある適当なパンなどを持って出かける。
妻も子供も、休日は出かけていることが多い。
「あなたは行かないでしょ。お疲れでしょうし、家でゆっくりなさったら」と優しい言葉をかけてくれるのだが、翻訳すると「ついてくるな」である。
私も面倒なので、お言葉に甘えさせてもらう。
そして、優雅な楽園へと向かうのである。
 私の行きつけのパチンコ店には、何人か同じような境遇の人がいる。
休日になると必ずここで見かける。
良く見かける顔なので、たまたま隣で打った時に話す機会があった。
「女房と子供に邪魔者扱いされて、ここに逃げ込んでいるのです。でも、私にとってここは唯一ゆったりできる楽園ですよ」と話していた。
まさしくそうですな、と私は深くうなずいた。
そこから一人、また一人と、同じような境遇のオジサンたちが集まるようになった。
 名前も年齢も役職もまったく知らない人たちが集まって、日々のうっ憤をここで晴らしている。
ここはオジサンたちの休日の楽園。
パチンコのBGMさえ、鳥のさえずりのようだ。
また今週もこの楽園に来るために頑張ろう。
そんな気持ちになって、ようやく家路に着くのである。